比叡山延暦寺に初めて行ってきたが、かなりよかった。
最澄から受け継がれる強い思想のある寺院で、非常に学ぶことが多く、大人の旅行にぴったりだと思う。
見どころはなんといっても本堂にある1200年間燃え続けているという「不滅の法灯」と呼ばれる3つの炎。
住職さんが説明してくれたのだが、毎日朝晩欠かさず菜種の油を注ぎ続けているらしい。マスクをして自分の息が火にかかって消えないように慎重に油を注いでいる写真が飾ってあった。それを1200年間継続しているのだからすごい。
ここから「油断するな」という言葉が生まれたらしい。一時、油を断つことで火が消えてしまう、常時、油を注ぎ続けよ、と。
お坊さん曰く、
「油を注ぎ続けることくらい誰でもできるし、すごく簡単なこと。ただし、それを継続することは大変なこと。なんでもいい、明日からあなたも玄関に一輪の花を飾り、毎日水をやってみなさい。暫くは続くだろう。でも親と喧嘩した日や、かなしいことがあった日、楽しい旅行に行く日もやり続けることができるか試してみたらいい。水をやらなければ花はすぐに枯れてしまうよ。」
※ちなみに、信長の比叡山焼き打ちの後は、一度炎は消えたそうだが、山形のお寺に分灯してあった火を比叡山まで運んできて再度灯したらしい。
この火が灯され続けている理由は、最澄が作った天台宗の教えを先祖代々伝えるためだそう。
天台宗と一言にいっても、様々教えがあり、派生宗教も多いので一口に語るのは難しいのかもしれないが、十食さんが一つ説明してくれたのは、延暦寺本堂の作りの特徴でもある、「仏様はあなたの心の中にいる」という思想。
本堂の仏像の座っている高さが、お参りする人が座る高さと同じになるように作られている一風かわったつくりとなっている。(仏像以下にあるお供え物などは地下にもぐっているような形になっている。)
それは、「仏様は人間の上にいらっしゃるものではなく、一人一人の心の中にいらっしゃるものだ」という教えを表現したものだそう。
宗教について、私自身は明るくないが、延暦寺のやっていることは「仏様」という神聖な存在に頼っているのではなく、自分たちの中に仏様を見つけ出し、自分たちで火を灯し続けることで教えを伝える、というすごく人間臭い、それでいて強い思想があるお寺だと感じた。
何やら宗教臭くなってしまったが、私はいわゆる形式上の仏教徒に近い。宗教についても、今回の旅で色々考えたのでまた時間があったら書こうと思う。
(アクセス)
叡山電鉄出町柳から参拝料まで含んだ往復チケットが2500円で買えるのでそれがおススメ。出町柳から片道約1時間ちょっとだったとおもう。